前回の独学記事が、評判がよかったので続きを書きます。
もし、ほとんどのスキルを「独学」できるようになったなら。
学校に行かなくても短時間で、新しいスキルを習得できるなら。
何かを学ぶことに、大きなお金は必要なくなります。
そんなことが可能なのか?と思う方もいらっしゃるでしょうが可能です。
少しだけ考え方を「独学できる考え方」に変えれば良いだけなのです。
以降、スキル習得に2度と大きなお金を払う必要はありません。
身につけたいスキルを今すぐ、独学し始めれば良いだけです。
ただ、そうは言っても、独学が苦手な方も多いのではないでしょうか。
日本の思考は「教えて脳」が基準になってきました。
義務教育を始め「自分で考える教育」が少なすぎるのも理由の1つでしょう。
結果的に「教えてもらう学び方」だけが染み付いてしまっているのです。
本当は独学でも、プロとして仕事ができるくらいにはスキル習得できます。
しかも、今はインターネットに、学校以上に多くの情報があるのです。
例えば、僕たちの扱っているプログラミングやWEB制作だとどうでしょう。
YoutubeやUdemy、Progateやドットインストール。
そして、僕たちの作っているSTARTOUT。
このように、インターネットの情報から、十分な学びは得られます。
SNSやコミュニティを使えば、プロに聞くことだって出来るでしょう。
このような時代において「教えてもらいに通う」必要性はなくなってきました。
先日、とあるエンジニアを目指す高校生と出会いました。
その子は「なぜ学校に行くのか分からない」というのです。
これだけ、インターネット上に知りたい情報は溢れている。
Twitterに投稿すれば、疑問にだって答えてもらえる。
仲間と出会えるコミュニティだってある。
それでも、なぜ学校が必要にあるのかと。
彼はたった半年後、エンジニアとして活躍していました。
独学できる人は、放っておいても問題を解決する力が高いです。
何もしなくても物事を進め、気づけばサービスが出来ていたり。
特に助言しなくても、いつの間にか高速で成長していたり。
知識が深まってくると、1の情報から一気に10理解したりします。
そうした力が、独学できる「独学思考」にはあるのです。
こう言うと、彼らのことを天才のように称する人もいます。
しかし、それは間違っています。
特別、彼らが優秀だったとか、そういうことではありません。
全く学歴の無い人もいます。
頭の回転が、特別早いわけでもなかったりします。
では、一体何が違うのか。
彼らが「効果的に独学できる考え方」を持っていただけの話です。
逆に思考さえ鍛えれば、誰もが独学思考を手に入れられます。
想像してみてください。
何かスキルを覚えようとした時、無駄に費用をかけなくて良い自分を。
最小限の費用と時間で、スキル習得できる未来を。
独学を扱えたら、自分を鍛えるために無駄なコストを払う必要はありません。
最小限のコストと時間で、生き抜くスキルを獲得できるでしょう。
では「独学思考」とは、一体どのようにして、鍛えられるのでしょうか。
今回は、独学思考の「方法」について解説していきます。
学びながら実践する
まず、独学思考の持ち主の多くが、最初にすることは情報収集です。
基本的な知識やスキルをインプットしていきます。
どんなスキルであっても、最初の情報無しには習得できません。
ただ、独学思考で特徴的なのは、インプットの仕方です。
最初のうちは、すべてを理解しようとはしません。
全体的にざっくりとした理解で良しとし、基本情報を習得していきます。
分からない、理解できない箇所は飛ばし、理解できる箇所から進めます。
同時に、なるべく実践に近い形で試します。
理解の範囲は浅くても、実践で使えと言われたら使えるのです。
プログラミングなら、実践と同じような環境で作ってみる。
スポーツなら、実際に本番に近い環境で試してみる。
なるべく「実際に使う状況を想定して」実践しながら習得します。
頭ではなく体で覚えていくので、独学での習得が早いのです。
ざっくりと全体的に理解していく。
でも実践ベースなので、理解した部分は実践で使える。
だからこそ、より実践で試せる機会も増えて、本質的に理解できます。
独学が苦手な人は「1つ」を「頭で理解」しようと考えるのです。
体を動かす時間よりも、考えている時間の方が長いようではいけません。
極端な話、航空力学を学びたいなら、飛行機を作ってみれば良いのです。
電気を起こす仕組みを学びたいなら、電気をおこしてみればいい。
ライト兄弟もエジソンも、独学ですが、そうして知識を深めました。
作る過程で学んだ様々な知識や理論は忘れません。
1つ1つの理解は深くなくても、実践で使える知識として知っている。
そして、次々に学んでいくうちに、理解度も深まっていく。
こうした傾向を、独学が上手な人は持っています。
プログラミングやデザインも、試してみて初めて理解できます。
分からなければ、実践に近い形で試し続けることです。
理解できなければ、とにかく自分の手を動かし続けましょう。
行動重視の習得方法に切り替えることが基本です。
分解し改造する
例えばインターネットにプログラミングの教材があったとします。
そこに、スロットマシンを作るソースコードのサンプルがあったとして。
なぞって終わりにするのは、独学が下手な人です。
プレゼン資料のフレームワークがあったとして。
フレームワークにはめて終わりでは、うまくはいきません。
なぜ、その流れなのかを考え、プロジェクト用途に書き加えるべきです。
大事なのは「結果ではなく、なぜその結果なのか」理解することです。
プログラミングのサンプルがあるなら。
なぞるだけではなく、改造したり変化を加えたりしましょう。
変形させたプロダクトを作ってみてもよいです。
スロットマシンなら、スロットの数を増やしてみたり。
合わせる模様を変えてみても良いでしょう。
実際に分解し、改造し、自分のものにするから習得できるのです。
なぞっただけでは、何一つとして理解できるはずもありません。
実際に自分で改造してみて、はじめて仕組みが理解できます。
それが、使える様になるということです。
独学が苦手な人は、改造したり分解してみたりしません。
サンプル通りになぞって「やったつもり」になってしまいます。
中には、全部終わらせることが目標になっている人もいます。
終わってみたら何も学べていないことも多いでしょう。
やった風でいて、実践になると「どうするんだっけ?」と動けなくなります。
好奇心が強い人が「独学上手」なのは、ここにポイントがあるのでしょう。
知りたいから、構造まで把握しようと分解したり改造したりする。
実際に手を動かして「自分のもの」にするから、理解が早い。
好奇心旺盛な人は、それだけでチャンスなのかもしれません。
観察して吸収する
独学思考において、観察は非常に大きな意味を持っています。
特に、独学をスムーズに進められる人は、観察能力が優れているのです。
プロがいるコミュニティや現場に足を運んだり。
WEBサイト制作であれば、既存サイトのソースコードを見たり。
とにかくプロの制作物や、スキルに触れ、観察して吸収します。
この観察力を鍛えることこそ、独学思考の軸とも言えるでしょう。
では、どうやって観察力は鍛えられるのでしょうか。
観察力とは、つまり「気づき」です。
そして、これまでの自分との比較です。
プロの効率化された方法と、自分の違いに気づくことです。
膨大に実践をすれば、自分の中に経験が蓄積されますよね。
その経験がある状態でプロの方法と比べれば、何が異なるのかわかります。
自分はこうしてたけど、実際、プロはこうやっているんだ。
過去の自分が蓄積してきた経験があって、初めて違いに気づくことができます。
もし、その違いに気づけないとしたら、まだ経験が足りない証拠です。
とにかく実践し、自分で試し、経験を積み上げてください。
たとえ不明確でも、実践経験がある状態でプロの方法と見比べれば。
それだけで、大きな気づきが無数にあるはずなのです。
実践して経験を蓄積し、観察して比較する。
その結果、得た気づきを自分に活かし、また経験を積み上げる。
経験、比較、気づき、吸収のサイクルで、より深い観察が得られます。
また、見て、観察する経験自体も訓練です。
膨大にプロの方法を見て、観察そのものに慣れましょう。
経験を積むごとに、素早くプロのスキルを盗めるようになるはずです。
評価してもらう
自分で作ったものを、そのままにしておいてはいけません。
学んで実践したことは、誰かにすぐ見せて感想をもらうべきです。
第三者の評価無しには、自己満足にしかなりません。
独学が得意な人は、自分の作ったものを誰かに見てもらう機会を作ります。
SNSに公開したり、コミュニティでレビューしてもらったり。
誰かに評価してもらうことが必要なのです。
評価してもらうと、自分で修正すべき点が理解できます。
こうすべきと思っていたことが、実は大きく違っていたり。
理解したと思っても、実は理解の仕方が間違っていたり。
評価してもらうことは、勇気が必要かもしれません。
時には、自分を否定されるような気持ちになることもあるでしょう。
しかし、そこで素直に聞き入れる気持ちが大切です。
レビューや評価から、盗めるものは全部盗んでしまう意識を持ちましょう。
評価してもらうことで、様々なテクニックを知ることができます。
自分が実践したことや成果物を、恥ずかしがらず公開していきましょう。
改善してまた実践しよう
評価をもらったら、評価を元に改善していきます。
誰かが提供してくれた、さらに良い方法を、いかに吸収できるか。
その評価を活かして、いかに改善していけるか。
情報を活かす力は、より自分のスキルをアップデートするきっかけになります。
自分が「これで正しい」と思っても、実は違う方法があったりするのです。
より効率的な方法を見つけた場合、即座に改善しなければなりません。
誰かの評価を受け入れることは、なかなか勇気がいるものです。
特に、悪い評価やダメ出しだと、受け入れがたいかもしれません。
中には本当は効率的な方法なのに、感情的に否定してしまう人もいるでしょう。
しかし、そうであってはならないのです。
常に冷静さを保って、もらった評価を受け入れましょう。
その評価を改善することで、よりよくなるならそうするべきです。
独学スキルの高い人は、改善速度が非常に早いのです。
受け入れ、分析し、改善が必要と思えば即座に方向転換します。
そして、自分のスキルをよりよい方向にアップデートするのです。
さらに、改善する時は、必ず仮説があります。
評価に対して、こうすればよくなるはずだと、明確な指標をもっています。
だからこそ、一回の改善に対しても、明確な結果が見て取れます。
改善して試したら、2度と同じ仮説で試す必要はありません。
何を試すか仮説を持っているから、試すたびに、確実に前進できるのです。
一方で、仮説がない人は、同じ失敗を何度も繰り返してしまうのです。
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そして改善したら、また冒頭の実践に戻ります。
後は、何かを習得するたびに、この方法を永遠と繰り返すだけです。
最初は意識しないとできないかもしれません。
しかし、何度も回数を重ねると、無意識にできるようになるはずです。
スポーツのように繰り返し、何度も体に覚えさせてみてください。
意識しなくても出来るようになった時、独学できるようになっています。
以上の5つのステップを繰り返すことで、効率的な独学を実現できます。
まとめ
今回は、独学思考における5つのステップを体系的にまとめてみました。
独学と一言で言っても、どうすれば良いか分からない方も多いと思います。
その場合は、今回の順番に沿って、独学を進めてみてください。
少なくとも、独学スキルの高い人が、これら5つを使っているのは間違いありません。
順序は入れ替わることもありますが、間違いなく実践していることです。
また、独学思考が身につくと、より理解力や問題解決力もアップします。
顕著なのが、新しい情報を受けとった時に、理解し把握する速度です。
たとえば1つの、ちょっとした情報を提供されたとしましょう。
独学思考が身についている方は、1つの情報から10の情報を理解するのです。
一体、どういうことなのでしょうか。
その理由は、経験した情報量にあります。
独学は、紆余曲折しながら答えにたどり着きます。
すると答えにたどり着くまでの間に、たくさんの知識を知れるのです。
だからこそ、しっかりと仕組みまで理解した上で、使えるスキルとなります。
たくさん失敗もしますし、上手くいかないことだって何度もあります。
しかし、その間に見つけた知識や経験は、決して無駄なものではありません。
例えば、誰かから情報を1つ与えられたら、過去の経験がヒントと紐づきます。
そして過去の失敗や成功の体験から、パターン化された周辺情報も理解できるのです。
例えばプログラミングのエラーを聞いたとき。
即座にエラーの原因がいくつか頭に浮かぶでしょう。
あるプログラムの書き方を教わったとします。
すると、即座に「こういう使い方もできる」というパターンが無数に理解できます。
プログラミングじゃなくても同じです。
例えば庭の草刈りを「効率的にやって」と言われたとします。
すると、効率的に行う方法が、無数に想像できるようになるでしょう。
なぜなら独学の過程で「物事の効率化を何度も試行錯誤する」からです。
過去の膨大な経験から、人間の理解力と想像力は向上します。
結果的に、どんな学習においても独学できるようになるのです。
効率的な学び方も、習得方法も、その基本的な方法は一緒ですからね。
過去に重ねた膨大な失敗と成功の経験。
そこから、たくさんの情報を引き出せるようになるのです。
>>Pythonの資格の種類や初心者向けの資格について|Pythonは国家資格?|難易度や合格率は?
これが、1つの情報を聞いただけで10も理解できる仕組みです。
問題解決能力や思考力も、大きく鍛えられます。
独学の膨大な失敗と成功の経験が、人間の本質的な力を底上げします。
結果的に、どんなスキルでもスムーズに学べるようになるのです。
最初の成長は遅くても、後半になればなるほど高速になっていく。
まるで成長曲線の軌道を描くように、独学思考は成長します。
独学思考に慣れたあとは、高速で新しいスキルを習得できるようになるでしょう。
これは、誰かが答えを持っている環境だと、なかなか身につけられません。
ぜひ、独学思考、独学スキルを身につけてみてください。
結果的に自分の根本的な力を高め、考える力を養うことに繋がります。
次回は、今回の独学思考を応用した「WEB制作の覚え方」を記事にします。