では、いよいよサービスの全体像を組み立てていきましょう。先程出した問題に対しての解決策をリストアップするだけです。今回も、あまり深く考えずに、とにかく数を出していきましょう。ここで使われる能力こそ、まさに「問題解決能力」の第一歩目ですね。
出来れば、選んだ問題すべてにおいて、徹底的に解決策を数出してみましょう。1つの問題に対し、解決策「6個」を目安に出してみてください。ただ、今回は解説です。すべての問題に対して解決策を出したらキリがありません。ですので、下記の基準を元に、今回取り組む問題を1つピックアップします。
- 多くの人が困っている ( 市場が大きい )
- 確実に存在している ( みんな困っていてニーズがある )
- マネタイズしやすい
この基準は、取り組む問題を最終的に1つ選ぶときにも使いましょう。いくつ出しても最終的に作るものは1つですからね。
ちなみにこの「マネタイズしやすい」というのは5万円〜10万円稼ぐ場合の話です。もっと大きな金額を狙う場合は、すぐにマネタイズを狙うよりも、将来的に社会を便利にし、変えていきそうな問題にフォーカスします。長期的な目線で社会を変えられる問題に取り組んだ方が、後々大きく飛躍する場合が多いからです。ただ、小さく早く稼ぐ場合は「マネタイズ」は入れてください。
今回の場合は「セクハラやパワハラ」の解決策を出したいところです。この問題であれば、普段からニュースになっていますし、各企業に確実に存在していて、誰もが避けたい問題なはずです。
ただし、セクハラやパワハラは「企業の中の問題」を解決する必要がありそうなです。個人を対象としたサービスを作る場合は難しそうですね。BtoB ( 会社から会社に提供する ) のサービスになりそうですし、BtoBの「WEBサービス」はそこそこマネタイズが面倒そうなので避けます。
それで言うと「社内の人間関係」「生産性の向上や効率化が全然できていない」「人事評価制度」もBtoBになりそうなので、はずしましょう。C ( 一般消費者 ) 向けに提供するのが、一番WEBサービスでマネタイズはしやすいです。
ただし、WEBサービスじゃなければB向けが割と高額でマネタイズしやすいです。フリーランスになったり、独立したりする際に、多くの人がWEB制作などの「企業向けサービス業で始める」傾向が強いですが、それも一発で大きくマネタイズしやすいからです。
とは言え、自分がサービスとして作りやすいな、と思ったほうで選んでください。性格や今までのバックグラウンドも影響してきますし。
- ライフワークバランスを重視したいが難しい
- 本業はやめないまま副業で稼ぎたいが方法分からない
- 会社の外で自分の価値がどれだけあるか分からなくて不安
- 自分の仕事が技術で代替されないか不安
考えた結果、このあたりが、C向けに提供できそうな感じがします。社内の問題ではなく、個人の問題なので、個人の悩みを解決する形でサービスが作れそうです。さらに、上記のリストの中で一番みんなが悩んでいそうで、確実に問題として存在していそうなものを選びましょう。
サービス失敗の王道としては「問題が存在していると思ったけれど、実は大した問題じゃなかった」ということがあげられます。確実に存在している問題を選ぶ必要があります。失敗しても、またやり直せばいいだけですけどね。
今回は「本業はやめないまま副業で稼ぎたいが方法分からない」をピックアップします。なぜなら、この中で最も人々が困っているのはお金でしょうし、将来に渡ってつきまとう問題だからです。ここを解決してあげたら、みんな喜んでくれるはずです。
仮説と解決策をつくっていく
では、実際に上記の問題を解決する「仮説」と「解決策」を作っていきましょう。テーマは「なぜ副業で稼ぐ方法が分からないのか?」で、もっと本質的に言えば「なぜ稼げないのか?」です。では、考えていきましょう。
仮説1 : そもそも行動していない?
行動を起こすために、これから行動しようとしている人や、すでに行動している人とのマッチングサービスやコミュニティをつくる。年額5,500円。
仮説2 : 行動の仕方が分からない?
副業で稼ぐための行動内容とスケジュール決めを提案してくれたり手伝ってくれたりするサービス&スケジュール管理ツールを作る。月額500円。
仮説3 : 稼ぎ方そのものが分からない?
稼ぎ方の最新データベースをつくる。年額9,800円。
仮説4 : 途中で諦めてしまう?諦める理由はモチベーション?
1週間に1度、モチベーションを上げる動画を配信するサービス。年額5,500円。
ひとまず今回は4つ出しました。ただ、冒頭でもお話した通り、最低でも6個は出した方が良いでしょう。いいアイディアは「もうこれ以上出ない!無理!」みたいな先で出てくるものなのです。試行錯誤した果てに出るアイディアは、ありきたりから外れたインパクトのあるアイディアになるからです。
実はSTRATOUTも過去に3回つくりなおしてます。結果的に今のWEBサービス作りながら制作技術を習得する形になりました。
ちなみに上記で年額と月額で決めましたが、可能なら年額で取った方がいいです。当然、一気に大きく取ったほうが元手が増えやすいからですね。得たお金は広告費やコンテンツ制作費用、開発費に可能な限り投資してください。
ちなみに月額で500円ずつ取るハードルと、年額で6,000円取るハードルは、ほぼ変わりません。さらに、どちらかというと年額の方が、ありがたがられるという状況です。
月額が一個混ざっているのは、サービスの特徴として「月額でも一度、数多くの個人情報を登録したサービスは、消すのがもったいないので解約しずらいし、お金も払っているので必然的に使ってくれる」という仮説があるからです。
Facebookを解約しない理由と一緒です。
でも、最終的に僕が選ぶのは、確実に、仮説3「稼ぎ方の最新データベースをつくる。年額9,800円。」ですね。
最新の収益化方法を永遠と更新し続ける労力がかかりますが「一番シンプルで分かりやすい」内容ですし「みんなが欲しそう」だからです。ただ、本当にみんなが欲しいかどうかは、まだわかりません。なので実際に、みんなに求められる、という可能性を確認するために、簡単なプロトタイプを作って検証します。