というわけで、開発についてなんですけども、もちろん開発する中でも気をつけるべきルールがいくつかあります。最短で売れる可能性を引き出すために気をつけるべきポイントがあるのですが、それが下記です。
- コアの機能 ( 内容 ) だけ使える、最低限のサービスでリリース
- 機能 ( 内容 ) を増やしたくなっても絶対に増やさない
- 常に変更しやすいようにつくる
- 機能 ( 内容 ) はそれぞれ単独で動くようにつくる
ということで、1つずつ解説していきます。ちなみに、機能 ( 内容 ) と書いてありますが、これは何も、プログラミングやソフトウェアの話だけを扱っているわけではないという意思表示です。
機能とは、サービスであればサービス内容を意味します。英会話スクールであれば、英会話を教える「機能」ですし、コンサルティングであれば、経営コンサルなのか、ITコンサル、それぞれコンサルティングの中の提供可能な機能、という認識です。それぞれサービスを意味しています。
広義の概念として捉えてみてください。
徹底的に軸となる機能だけを検証
軸となる機能だけで評価されなければ、何を付け足したところで売れません。これほんとです。駄目なものに何を付け足しても駄目なのです。
サービスの一番中心となる部分だけリリースし、それで評価を得ることが、結果的に売れ続けることにつながります。軸となるサービス内容が駄目だったら、何を付け足しても売れません。
ユーザーは、たくさんの中途半端な機能の組み合わせで、商品やサービスを評価するのではなく、1つのコアとなる機能が優れているか、自分に必要か、というところで商品やサービスを評価します。
中途半端に機能を付け加えたり、無駄に複数サービスを融合させて何が軸なのか分からなくなれば、それは売れることは無いでしょう。
機能を増やしたくなった時に、絶対に増やさないという意思を持つ
リリース間際になるとこんな不安が生まれてきます。
「こんなにシンプルな内容だと、みんな不満になるんじゃないか。何かもっと機能を増やさないと、いいサービスだと思ってもらえない」
本当にありがちな不安なんですが、まったくもってそんなことはありません。先程もお話した通り、最も中心、コアになる部分の機能がしっかり評価されていれば問題なく売れますし、コアがしっかりしてなければ売れないものは売れないのです。どんな機能を付け加えてもです。
0に1をかけてもゼロです。付け加えたいという気持ちはわかりますが、とにかく軸となるサービスだけに集中してください。これは別にWEBサービスやアプリのような開発だけの話を言っているわけではありません。すべてのサービスで通用する基本中の基本です。
飲食店は美味しい料理を出すのがコアの機能なのに、やたら内装こだわっても料理が究極にまずければ、継続して行こうと思う人は少ないのです。逆に内装がそこそこでも、料理が究極に美味しければ常連的に行こうと思います。
どのジャンルでも一緒です。もし内装で集客するのであれば、それは普通の飲食店ではなく、エンターテイメントとして内装をコアの機能にするべきでしょう。
初期段階は常に変更がつきもの
ユーザーにヒアリングをしたり、実際に使ってみてもらって、変更する必要がある部分は山ほど出てきます。100パターンの改善とかもあり得る話ですし、UIであれば、いきなりデザインやレイアウトが大きく変わるかもしれません。
なので、常に変更してもスムーズに変えられるような設計をしておいてください。技術的な面は、内容がぶれるので、今回は割愛させて頂きます。
直接サービスの場合でも一緒です。例えば、新しい英会話スクールをやる場合、先生が初期段階の膨大な変更に対して、耐えられないようでは難しいです。予め、膨大な改善や方向転換があり得ることを伝えておいて、柔軟に対応してもらうなどと言った説明も必要となるでしょう。
すべてを変更される前提として考えて、サービスやプロダクトを作っていけば、自ずとどう動けばいいかも見えてくるはずです。
機能は単独でもサービスとして成り立つように作る
例えば、Twitterに似たサービスを作ったとしましょう。Twitterはどんな機能から成り立っているでしょうか。
まずタイムラインに投稿する機能。そしてフォローしあえる機能。さらにメッセージ機能。ニュース機能。すべてピックアップするとキリがなくなるので、このくらいにしておきます。これらを単独のサービスでも機能するように作っておくのです。
理由は簡単で、先程もお話したように、サービス自体大きく変わってしまう可能性があるからです。例えば今のサービスで上手くいかなかった場合、機能と機能を組み合わせれば、また新しいサービスを作ることができますよね。
例えば、ニュース機能とメッセージ機能だけ組み合わせたら、ニュースに特化したメッセンジャーができるかもしれません。フォローしあえる機能とニュースの機能を合体させたら、NewsPicksみたいなサービスが生まれることもあります。このように、もし上手くいかなかった時の方向転換 ( ピボットと言います ) がしやすくなるのです。なので、もし失敗したとしても、次々に異なるサービスを作り出すことができます。
この方法は何も、アプリやWEBサービスだけに使える考え方ではありません。僕自身がIT留学スクールを作った時、まさに、この考え方でサービスを作りました。当時作ったIT留学スクールは「WEB制作✕ビジネス✕英語」を教えるものです。これは、それぞれ単体で機能するようになっていたのです。
まずWEB制作スクールは、もちろん単体で機能します。ビジネススクールも単体で事業になります。英会話スクールも、もちろん完璧に事業になりますよね。このように3つの異なる事業を組み合わせることで「どこでも生きられるグローバル人材になる」という「一本の軸」を実現していったのです。機能別に作る、という考え方は決して、オンラインだけに通じるものではありません。すべての事業づくりに必要なことです。
ということで、実際に開発を進めていく時は、機能別にばらばらで作る、ということを重視しましょう。
一通り開発が完了したら、またテストと改善です。今度は作ったサービスそのものを改善していかなければなりません。事前登録ページで、ゴールドリストを試した時のように、また周りの知人や友人に頼りましょう。実際に使ってみてもらうのです。ただ、ここでも、サービスのユーザーに近い傾向を持つ人に使ってもらう必要があります。
今回のテストで満たすべきリストは、下記のようなものです。
- シンプルで直感的にやすいか
- エラーやミスはないか
たった2項目ですが、とりあえず、この2つだけでいいです。今回は印象に残るかなんてチェックする必要はありませんし、ストレスなく使うことができれば、それでOKです。特にエラーや誤字脱字など、可能な限りミスを消しておく必要がありますので、徹底的に拾い出してもらいましょう。
大体、期間としては1週間くらい使ってみてもらってください。使ってくれたお礼として、永遠に無料でこのサービスを使える権利を提供しましょう。ユーザーに近い性質を持つ人なので、積極的に参加してもらえる場合が多いです。
前回は1人ずつ、バトンを渡すように試していきましたが、今回は、バトン形式じゃなくても構いません。一気に数名に試してもらってください。その方がエラーも早く改善されますし、使いやすさとしても高速でブラッシュアップされていきます。
2つの項目が充分に満たされるようになったら、いよいよLINEに参加してくれた事前登録者のみなさんに配信していきます。いよいよ、ここからマネタイズしていけます。