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海外就職はある意味危険?憧れが招くキャリアの失敗

ブログ|2019年12月09日

2019年12月09日
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これから将来的に海外就職を目指す方も、大勢いらっしゃると思います。

世界のどこでも働けるスキルが欲しい。
自由に世界中どこでも行けるスキルを手に入れたい。
だから、プログラミングやデザインスキルを得て、海外で就職したい。

そう考える方は多いのではないでしょうか。

ところが「自由になる」ということなら、海外就職はおすすめしていません。
特に、海外の日本企業だけは避けるべきです。
自由になれるスキルを得るなら、なおさらです。

正確に言えば、海外就職すべき場合も、もちろんあるのです。
ただ、すべきではない海外就職をされている方が大勢いらっしゃいます。

特にエンジニアやデザイナーの海外就職ほど危険なものはありません。
海外でシェアハウスもやっているからこそ、海外就職のリアルを知ることができました。

今日は、そんな海外就職のリアルについてお話しようと思います。

海外就職すべき人とは?

まずは、海外就職をすべき人についてです。

将来的に国際的な企業を渡り歩いて仕事をしたい場合。
もちろん、英語環境で現地の人と同じポテンシャルで仕事をする力が必要です。

日本人としてではなく、現地の一般採用で活躍できる人材として力を伸ばしたい。
インターナショナルな企業で一人の個人として成果を出せるようになりたい。
日本企業ではなく、世界の企業でも個人で通用する力を身につける。

こうした場合、海外就職はかなり良い選択肢です。
まずは東南アジアで英語環境の仕事に慣れ、海外の企業に転職するのも有りでしょう。
英語に加えて、現地マーケティングなどの仕事で成果を出せれば、なおさらベストです。

そのまま国際的な企業に移籍することも視野に入れられます。
つまり、世界の企業で活躍したいというポテンシャルを持ってキャリアを作る場合。
日本人ではなく一人の個人として世界企業で働く意識がある場合、海外就職は有効です。
なるべく具体的なキャリアプランを描き、順にステップアップすると良いでしょう。

ただ、基本的に海外で働いていた経験は、海外と仕事をする企業じゃないと活かせません。
一般的な企業に就職しても、その経験を特に活用できる場は無いでしょう。
だからこそ、時間を無駄にしないキャリアを描く必要があります。

将来的に、国際人材として世界で働くスキルを得て、世界を軸とした企業で働く。
そのためのロードマップを着実に辿る意識が必要です。

海外就職すべきでない人とは?

では、自由に個人で世界のどこでも働けるようになりたい場合はどうでしょう。
特にデザイナーやエンジニアなど「手に職」をつけて働きたい場合です。

よく、プログラミングやデザインを習得した後、海外就職する方を見ます。
さらに日本資本の企業に就職する方も多いです。

一見、面白いキャリアにも見えますが、よく考えてみてください。
海外の日本企業で、駆け出しの日本人がプログラミングやデザイン業務をする理由があるでしょうか?

その国に拠点を置く理由は主に3つあります。

  • 1.その国の人材やリソースを使いたい。
  • 2.その国にサービスや商品を広げたい。
  • 3.その国に日本人を呼んでサービスを提供したい。

例えばオフショアなどは顕著な例ですよね。
東南アジアなどの安い人件費を使って、より安価にプロダクトを作る。
だから日本企業が大勢、東南アジアに来てリソースを活用するのです。

では、上記の理由を考えてみたとき。
日本人が「現地」でプログラミングやデザインをする必要があるのでしょうか?

大体、日本企業が海外に進出する場合、現地の人のリソースを使います。
現地に住む優秀な人を使って、そこでチームを組んだ方が的確です。
日本人が作るだけなら海外に呼ぶ必要もなく、日本で作ってもらえば良いだけです。

スキルがめちゃくちゃ高いデザイナーやエンジニアなら別ですよ。
例えば結果の出るUX・UIデザインをプロデュースできたり。
現地の人とヒアリングして、仮説検証と改善を行えたり。
そうした世界のどこでも通用するハイスキル人材なら別です。

むしろ、世界中どこでもひっぱりだこでしょう。

僕が今回言っているのは、駆け出しのデザイナーやエンジニア。
手に職をつけたばかりの人がいきなり海外就職する場合の話です。

当然、現地で新人のデザイナーやエンジニアを教育する必要はありません。
もし新人を育てるなら、現地の人材を育てて活用することでしょう。
その国に対してビジネスを展開したいから海外に出ているのです。

では、日本人の新人エンジニアやデザイナーが現地の日本企業で働く理由は何でしょう。
できることは限られていて、大抵下記になります。

  • オフショア人材に日本の依頼を整理して指示する仕事

もはや、ほぼこれしかありません。
自分で手を動かして作るわけでもないので、スキルアップにもなりません。

唯一、英語力と海外の人材と働く力は得られるでしょう。
しかし、国によって人材の性格も異なりますし、大抵は国限定のスキルです。

例えばアメリカ人と仕事できても、他の国ではどうでしょうか。
同じ方法で、フィリピン人をまとめられるかと言えば、難しいでしょう。
逆もまたしかりです。
あくまでも限定的なスキルになってしまうのです。

キャリアとしては面白いかもしれません。
しかし、自由になれるスキルアップの方法かと言えば違います。

もし自由に世界で、しかも個人でも働くスキルを得たいなら。
まず日本で就職し、確実にデザインやプログラミングのスキルを磨きましょう。

ある2人のWEBデザイナーの例をお話します。
1人は日本で就職し、3年間スキルアップに励みました。
海外で自由に暮らしたいという願望はあったものの遠回りしたのです。
まずは着実にスキルを伸ばし実績をつみ、それから海外に出る。

結果、彼は3年後に独立し、どこにいても1,000万近く稼げるようになりました。
以降は海外を旅しながら自由に暮らしています。

もう1人は海外で暮らすことを優先し、海外就職をしました。
海外で自由に暮らしたいから海外に住むということを優先したのです。
しかも、給料も15万円ほど。
東南アジアだからこそ、やっていける金額です。

やっていた仕事は、現地の人材との橋渡しやちょっとした制作業務。
結果、彼は3年後、日本に帰ってスキルを学び治すことにしました。
今あるスキルだと、ずっとは大変だということを悟ったからです。

以降、3年遅れでスキルアップに励んでいます。

最初の選択肢が、どれほど結果に差をもたらすか、ご理解頂けたでしょうか。
3年後、蓋を開けてみれば、どちらが先に自由になれたか明確です。

後者の彼はこれから3年間、改めて実務を学び直すことになっています。

こうした理由から、デザイナーエンジニアの海外就職はオススメしていません。

自由に海外で、しかも個人でも働けるスキルを手に入れるなら。
ほぼ確実に、日本の制作会社や事業会社で働いた方が近道です。

理想の実現を焦る気持ちもわかります。
でも、少し落ち着いて、どちらが自分のキャリアに最適か、考えてみてください。

もし海外就職をどうしてもしたいなら、日本企業への就職は避けましょう。
海外の企業で、海外の人材と同じようなポテンシャルで働く必要があります。
アメリカや中国、イスラエルやドイツ、カナダやシンガポールは良いですね。

現地の企業に正面から実力で現地採用を掴み取ってください。

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ウエヤマ ショウタ

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